こんにちは。
今回の記事ではギブソン・SGスタンダードの低価格コピーモデルをお探しの方々に、その括りの中で最も評価が高い『Blitz By AriaproII BSG-STD』というギターを紹介しています。
僕自身、SGのコピーモデルを買って失敗した経験があり(他メーカーの中古品です)、そこから色々と調べた結果『低価格帯でSGのコピーモデル買うならこれが一番良いな』と思ったため紹介させていただきます。それではどうぞ。
値段の安さとクオリティの高さを両立したモデル『BSG-STD』
まず『Blitz By AriaproIIとはどのようなメーカーなのか』というところから解説します。
Blitz By AriaproIIについて
Blitz By AriaproIIは日本の『荒井貿易』という会社が展開しているギブソン系ギターのコピーブランドです。
この会社は1956年に創設され、今日までギターの製造事業や輸出入事業をしてきた歴史のあるメーカーです。
エレキギターブランドである『AriaproII』やアコースティックギターブランドである『Aria』、エレアコギターを販売している『Aria Elecord』などのブランドを展開しています。
Ariaブランドではギターのみならず関連機材も販売していますね。
そしてこれらのブランド、並びにBlitz By AriaproIIのギターは価格に見合わないほどクオリティが高いことで有名です。
通常、3万円しないぐらいの廉価ギターというのはメーカー側の検品が無く、ちゃんとした楽器店でリペアをしてもらわないととまともに弾けないことが多いのですが…Blitz By AriaproIIは違います。
ギター博士の荒井貿易インタビュー記事を見ていただければわかるように、メーカー側が出荷前の検品をしっかりと行っているので品質が安定しているんです。
海外の工場から弊社に届いたものについては、本社で検品をして、必要があればセットアップをし直しています。
出典:同価格帯ならウチが最強です:荒井貿易訪問インタビュー
正直、3万円未満のギターでこのような作業をちゃんとできているメーカーはかなり少ないです。
『作るだけ作って終わりィ!あとは出荷する国の楽器店に任せたぜ!』みたいなスタンスのメーカーばかりなので。(特に中華系)
まあそれも仕方のないことなんですけどね。
『仕入れた木材を複雑に加工し、部品をつけて完成させた上検品までする』というのはすごく労力がかかりますので『その商品をなるべく安い値段で売る』ということも考えると検品にまで時間とお金をかけるのは難しいのでしょう。
しかし、だからこそ僕はBlitz By AriaproIIをおすすめしたいのです。
『中国で製造された製品を、販売する国(日本)で検品する』という分業がしっかりできているので、ギブソン系コピーギターを作っている他メーカーにあるような雑さがほとんど無いんです。
『日本企業である強みを大きく活かしたクオリティの高さ』と『低価格』を両立できている数少ないメーカーなんですね。
外装、質感
次は本題であるBSG-STDについて、外装と質感を作り込みの部分から見ていきましょう。
作り込み
まず、ピックガードはラージタイプですね。
本家ギブソンのSGでは発売から5年後の1966年半ばに採用された、外すだけで容易にピックアップ周辺のメンテナンスができるタイプです。
ブリッジ、トグルスイッチ、コントロールノブなども全て本家と同じ仕様で、見てわかる違いがないほどに作り込まれています。
低価格帯のギターにありがちな、本家と見た目の違う部品になっていたりすることはありません。
こういう作り込みの良さはありがたいですよね。
ギターを始めて最初の頃は見た目の良さが最もモチベーション維持に役立ちますので。
ペグ
ペグに関しては本家ギブソンのSGスタンダードとは違いクルーソンタイプになっています。
本家でこのタイプのペグを採用しているのはビンテージものを再現したモデルのSGのみですね。
ですがこれはデメリットではないです。
このクルーソンペグ、本家SGスタンダードが採用しているロトマチックペグより軽いという特徴があります。
そのため取り回しが良いです。
軽い分耐久性が少し落ちてしまったり音の重厚感が減ってしまうというデメリットもありますが、どちらも正直誤差の範囲ですし、音に関しては後述の通り全然良いので気にする必要はないと思います。
セットネック
そして、このギターで最も重要なのが『セットネック』であるという点です。
セットネックとは、廉価ギターで採用されがちな『ボルトオンネック』よりも鳴りと演奏性が良いとされているネックの接続方法です。
エレキだと一般的にギブソン系のギターでこのセットネックが採用されることが多く、逆にフェンダー系のギターではボルトオンネックが採用されがちです。
ボルトオンネックには『製造が簡単』『ネックの交換・調整が容易』というメリットがあるものの…それらのメリットはほとんどのギタープレイヤーに関係無いです。
音の良さや弾きやすさではセットネックの方が上であることに変わりはなく、低価格帯のギターであってもそれは同じであるため、これをしっかり再現できているBSG-STDは『クオリティが高い』と言えますね。
音
次は音を聴いてみましょう。
所有者の方の演奏動画を貼ります。
良い音ですね!
特に0:31からの無機質なクリーントーンなんかは高価格帯のギブソンギターでもよく出る音なので『まんまじゃん!』と思ってしまいました。
0:47からのジューシーなドライブサウンドも、AC/DCのアンガス・ヤングが出してるような『ザ・SG』って感じの音ですよね。
正直驚きました。
ギターそのものの外装、質感のみならず音までかなり本家に近いものをこの価格帯で実現できているとは…Blitz By AriaproII、恐るべしです。
まとめ
ということで今回は、低価格帯SGコピーモデルの雄『Blitz By AriaproII BSG-STD』について紹介・解説させていただきました。
全体的にクオリティが高く、廉価品にも一切の妥協をしないアリアプロの姿勢が如実に現れているギターでしたね。
『SG好きだけどコピーモデルに詳しくないから何を買えば良いのか全然わからない…』といった初心者さん達にも安心してすすめられるモデルだなと思いました。
僕自身、何もわからないところからバーニーのSGを買ってトラブルに見舞われたりで散々な目にあったので。
もしこの記事があなたのお役に立てたのなら幸いです。ありがとうございました。