1994年に『ハゲバンド』として始まり、改名や大ヒットを経て2024年現在も活動しているバンド、BUMP OF CHICKEN。
特に2000年代前半の頃は凄まじかったですね。
レスポールのセンターピックアップを活かしたロックンロールサウンドに情緒的でハッとさせられるような歌詞を合わせ、多くの人を魅了する曲ばかり発表していました。
しかし2000年代末ぐらいからは電子音を取り入れ始めいうほどロックでもなくなった上に歌詞も子供の頃の思い出に取り憑かれたようなものばかりになり、面白くなくなりました。
2019年発表の『Aurora arc』ではユグドラシル時代のような雰囲気が復活し『BUMP OF CHICKEN再び全盛期来たか?』と言われたものの、結局翌年からはButterflies時代のようなつまらない曲が戻ってきちゃいました。
今現在もそれは変わらず、むしろタイアップしかしなくなったことでつまらなさに拍車がかかっています。
僕は正直もうオワコンだと思います。
その理由を一つずつ話していきますね。
BUMP OF CHICKENがつまらなくなった理由
量産型ポップスになって掴みどころを失った楽曲たち
まず、大前提として曲がつまらないです。
一昨年発表されたスパイファミリーとのタイアップ曲『SOUVENIR』を貼ります。
SOUVENIR
うん。面白くは全然ないですね。
イントロからサビ前まではRAY時代の曲から電子音を取っ払ったようなアレンジで、クランチサウンドのチャキチャキに新鮮さは一切ありません。
歌詞もこれスパイファミリーを意識したものなんでしょうけど、スパイファミリーを知らない人からしたらただ日常を綴っただけでなんの面白みもないです。(というか知ってても面白みがないほど薄い詞ですけど)
正直、サビに達する前の時点でもう『これダメだな』って思いますよ。
しかしこの曲でもっとも問題なのはサビです。
上の動画だと0:51からなので聞いてみてください。
あまりにも盛り上がりに欠けるでしょコレ…
この曲を知らない人がここだけ聞いてもサビだと判別できないと思います。
タイアップ先はよくこれで許したな…ってレベルです。
普通タイアップ曲ってサビで盛り上がれる方がわかりやすいので良いんですけどね。
裏をかいてきたという事でしょうか。
ただこの曲別に話題になってないし、タイアップ効果で一時チャートへ乗ったにせよ今はたいして聞かれてないんで失敗ですね。
Sleep Walking Orchestra
次は昨年末に発表された曲『Sleep Walking Orchestra』を貼ります。
これはTVアニメ『ダンジョン飯』とのタイアップ曲ですね。
なんかカントリーミュージックみたい。
ちょくちょくこういう曲発表しますよね、彼ら。
車輪の唄とかの頃は新鮮だったかもしれないけどさあ…もういいって。
20年も経ってるのに同じような曲出さなくてもいいって。
いや『同じような曲』と言うのは車輪の唄に失礼かもしれない…
なぜならこっちの方がつまらないからです。
サビの盛り上がりが減ってるのはもちろん、音作りやら歌詞やら何から何までつまんなくて車輪の唄の方が断然心に残ります。
『大量生産され消費されていく近頃のポップスに合わせた』って言ったらそうなんでしょうけど、それBUMP OF CHICKENがやる事か…?
まあリスナーがこういう曲求めてて満足してるなら全然良いと思います。
しかしこの曲の人気のなさを見るにそうでもなさそうですね。
邂逅
次は最新曲の『邂逅』を貼ります。
これもまたタイアップ曲で、映画『陰陽師』の主題歌です。
これは今までのとは一転してかなり雰囲気変わってますね。
シックなバラードって感じ。
ただ『これBUMP OF CHICKENである必要あるか?』って聞かれたらそれは絶対にないですし、つまらなさもこれまでの2曲と同じです。
相変わらずサビのメロディは退屈だし、アレンジも退屈の極みです。
てかこの類の曲のMVでギター持つ必要あんのかよ。
ヒロのストラトの音はちょくちょく入ってるんで良いですけど、藤原さんのレスポールスペシャルの音は一切入ってないように聞こえるんで持つ必要全くないですよね。
『俺たちはあくまでロックバンドなんだ!』とでも主張したいのでしょうか。
仮にそんな思いを持ってたとしてもタイアップ三昧で台無しですけどね。
ということで次はそのタイアップ三昧について語ります。
どういう層を狙ってるのかわからないタイアップ
まず、BUMP OF CHICKENって元々はタイアップを積極的にするバンドではなかったんですよね。
2009年以前は1年に1回タイアップがあったら多い方でした。
しかし2010年からは何を思ったのか急にタイアップを増やし、テレビドラマやアニメを見ている時BUMP OF CHICKENの曲を頻繁に耳にするようになりました。
近年は特に酷く、一昨年なんかは1年で5回ものタイアップをしています。
今年も5月現在までで3つのタイアップをしていますね。
(追記:そのせいで最新アルバムの『Iris』は13曲中10曲がタイアップという惨状でした。
詳しくはこちら→BUMP OF CHICKEN『Iris』が残念すぎる件。タイアップのシングル曲寄せ集めただけじゃんこれ…)
ここで一つ言いたい。
タイアップって『ロック』では絶対にないでしょ。
広告代理店などからお金をもらって『このアニメ・ドラマに合わせた曲を作ってください』って言われてできた曲はロックでは100%ない。
音楽性関係なく、思想としてズレてますもん。ロックンロールから。
まあ近年のBUMP OF CHICKENは別にロック名乗ってないんでそうやってタイアップするのも良いんですけど…タイアップを繰り返すと同時にロック時代の面白さ、良さを失ってきちゃってるのが問題なんですよね。
ここまで読んでいただけてればわかると思いますが、3つ全てのタイアップ曲が退屈なんですよ。
今回貼らなかった他のタイアップ曲にもそれは言えます。
『タイアップ先のアニメファンへ受けるように作って…かつ昔のファンにも嫌われないようギターの音も入れなきゃ…』って感じで色々試行錯誤してるんだろうなとは思いますが、それがポップスの良さとロックの良さを両方失うような結果を招いてしまっています。
一言で言うと『広告代理店の犬』です。
ロック時代のBUMP OF CHICKENが好きな人たちからしたら受け入れられるような事ではないですし、幼馴染4人でずっとバンドやってるという要素だけを気に入ってるようなファンしか残らないのは当然ですよ。
be thereを開設して、その会員番号の若さでファン同士がマウント取り合ってたのとか『地獄か?』って思いましたもん。
そしてそんな思いは往年のファンも同じなはずです。
アイドルファンのようなマウント合戦が起こってるのを見て『今のBUMPファンってこんな感じなの…?気持ち悪いし怖いな…』と思っていたはずです。
CD買えないとライブにすら行きづらいような『ザ・アイドル』って感じの売り方してたら当然ですけどね。
こんなこと言ったら申し訳ないですけど、藤原基央の初期衝動だけでロックできてたバンドなんだろうなって思います。
まとめ
ということで、今回は『BUMP OF CHICKENをオワコンだと思う理由』について語っていきました。
ここまででボロクソに言ってしまった部分もありますが…僕はアンチとかでは一切ないです。
FLAME VEINからユグドラシルまでは本当にめちゃくちゃ好きですし、その中でも特にTHE LIVING DEADは音作りから詞まで全部大好きです。
それだけにここ最近のBUMP OF CHICKENにはがっかりしかさせられてないので今回このような記事を書いてしまいました。
この記事に対して『まあ分からなくはない』と思っていただけたのなら幸いです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。