1994年にアルバム『Dookie』で華々しいメジャーデビューを飾り、そこからシングルカットされた曲『Basket case』で大ヒットを果たしたアメリカのパンクロックバンド、Green Day(グリーンデイ)。
2004年にはアルバム『American idiot』でグラミー賞を獲得し、世界の中でも最も影響力を持つパンクロックバンドになりました。
日本でも人気がありますよね。
そんな彼らのパンクロック的思想のアイコンともなっているのが、ギターボーカルのビリー・ジョー・アームストロング(以下ビリー)が子供の頃から40年以上にわたり愛用している『ブルー』という名のストラトキャスターです。
80年代のフェルナンデス製のものをベースにDIYで改造してできたらしく、独特のかっこよさがあります。憧れますよね。
ということで、今回はブルーのようなギターを作る方法について1から詳しく話していきます!
ブルーの作り方
ギターを買う
まず、ストラトキャスタータイプのギターを買いましょう。
今一度ブルーの仕様を確認してみると…
出典:https://gekirock.com/news/2015/03/billie-joe_armstrong_guitar-shop.php
色…ソニックブルー
指板…メイプル材
ピックアップ配列…SSH(シングルコイル・シングルコイル・ハムバッカー)
となっています。
これと全く同じ仕様のものを買ってしまえば再現は容易ですね。
しかしソニックブルーでメイプル指板でSSH配列のストラトって結構レアで、その上ほとんどはフェンダーカスタムショップやナッシュなどの高級メーカーが作っている高価なものなんです…
が、私は見つけました。
3万円ちょっとで買えるブルーと同じ仕様のストラトを。
それがこちらです。
バッカスのBST-2-RSM/Mですね。
色がソニックブルー、指板がメイプル材、ピックアップ配列がSSHなのでブルーとほぼ一緒です。
おまけにピックガードやシングルコイルピックアップはヴィンテージ感を演出するために若干黄色くなっていて、その部分でも経年劣化で黄色くなっているブルーと同じ、と…
バッカスがグリーンデイファンのために作ったんじゃないかってぐらいそっくりですよコレ。
なるべく安価でブルーの再現をしたい方々にとって最適なギターですね。
ぜひご検討ください。
しかし『いやまずバッカスってどういうメーカーなの…?』と疑問に思われた方もいるかもしれません。
そのような方はこちらの記事をお読みください。
私自身BMS-1Rという1万7000円のギターをバッカスから買ったことがあり、その時に感じたことを書いております。
ピックアップカバーを外すorピックアップ交換
BST-2-RSM/Mかそれに似たギターが用意できたら、次はリアピックアップのカバーを外しましょう。
この記事を見てくださっている方々ならご存知だとは思いますが、ブルーはリアピックアップにカバーがついてないので。
出典:https://www.sctimes.com/story/entertainment/music/2015/08/12/going-back-time-green-days-dookie/31531567/
剥き出しですよね。ハムバッカー。
先ほど貼った商品リンク画像の通りBST-2-RSM/Mはこの部分に銀色のカバーがついています。
『そのままでもかっこいい!』と感じた方は外さなくても大丈夫ですが、ブルーの再現をしたければやはり外す必要があります。
その方法なんですが、まずYoutubeに手順動画を上げられている方がいたので貼りますね。
まあこの方はレスポールなのでストラトとは若干違いますが…
ストラトの場合は『ピックガードを外す→それを裏返す→あらわになったピックアップ本体とカバーの間に小型のノコギリを入れ、繋がりを断つ→カバーを取る→戻す』という手順でできます。
意外と簡単ですよね。
特殊な工具とかも必要なく、ドライバーと小型ノコギリの2つさえあればできますし。
作業自体も1時間ほどあれば終わるものですので、ブルーに憧れているのであればやって損はないと思います。
また『リアピックアップ自体を丸ごと交換する』というのもDIYでは難しいですがアリっちゃアリです。
ブルーのリアピックアップはかの有名なセイモアダンカンのSH-4ですので(しかしビリーはピックアップ交換を頻繁に行うので上の画像では違います。現在は間違いなくSH-4です。)、それに交換すれば再現度はより高くなります。
ステッカーを貼る
いよいよ完成に近づいてきましたね。
最後の手順は『ステッカーを貼る』です。
なお貼るステッカーについては何でもいいです。
自分の持ってるお気に入りのものを貼るのでもいいですし、ブルーに貼ってありそうなものを探して買って貼るのでももちろんOKです。
とにかくたくさんのステッカーをギターのボディーに貼りまくりましょう!
ただ『どんなステッカー貼ればブルーっぽくなるのかわからない…』という方もいらっしゃると思いますので、著名なロックバンドやロックミュージシャンのステッカーが詰め合わせでセットになっている商品のリンクを貼っておきますね。
これを貼ればかなりブルーに近づけることができると思います。
ぜひご検討ください。
リアピックアップの傾斜について
と、ここまでブルーを再現する方法について長々と語ってきましたが…
この方法では再現できてない部分も1つあることにお気づきでしょうか。
具体的にそれは何なのかというと…『リアピックアップの傾き』です。
先ほど貼った画像を見ていただければ即わかると思うんですけど、ブルーってリアピックアップが右方向に若干傾いてるんですよね。
今回私が紹介した方法ではそれは再現できておりません。
ただこれには理由があります。
あのリアピックアップの傾きを再現するの、難しすぎるんです。
詳しく説明しますね。
ストラトキャスターというギターは3つのピックアップが全て省スペースなシングルコイルであることを前提に開発されたギターなので、サイズが大きいハムバッカーを装着するためにはピックアップ周辺の木材を大きく削らなければいけないんですけど…
リアピックアップ周辺の木材が最初から削られてるSSH配列のストラトで、なおかつそのリアピックアップが右方向に傾いてる状態で売られてるものって全然ないんですよね。
実際ブルーのリアピックアップもビリーが自分で木材を削って取り付けたみたいですし。
あの傾きを完全再現したければ、自分でピックアップ周辺の木材を削るかリペアショップにお金を払って削ってもらうかしかないんです。
しかし前者はめちゃくちゃ大変でですね…
電動トリマーという最安でも6000円ぐらいするプロ御用達の工具を使ったとしても数日はかかります。
しかも電動トリマーは駆動音がかなりうるさいですし、削った木材を四方八方に撒き散らします。
簡単に扱えるようなものでは絶対にないです。
かといって彫刻刀などの刃物では木材を大きく削るのに役不足で、外側の塗装すら削れないことも多々あります。
リペアショップにお金を払って削ってもらうのであれば1万円ぐらいでできますが…信頼のおけるリペアショップを探すことが簡単じゃないです。
口コミとかはいくらでも自演できますし、変なショップに当たって失敗されたり持ち逃げされたりしたら冗談じゃ済まないので。
BST-2-RSM/Mのように最初からハムバッカーが装着されているモデルを買ったのであれば木材を削る必要なんて全くないんですけどね…
というのが今回リアピックアップの傾きを再現しなかった理由です。
簡単に言うと『あの傾きを再現するには自分で加工するかリペアショップに頼むかしかなく、そのどちらもデメリットが大きい』ということですね。
やはりBST-2-RSM/Mのような最初からハムバッカーが装着されているモデルを買うのが一番おすすめできます。
まとめ
今回はビリージョーアームストロングの『ブルー』というギターを再現する方法について1から解説していきました。
全体的にはかなり簡単でしたね。
ギターを買う→リアピックアップのカバーを外す→ステッカーを貼るというシンプルな工程で、初心者さんでも難なくできる方法だったんじゃないかなと思います。
この記事がビリーとブルーへ憧れている方々のお役に立てるものになっていたなら幸いです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。